誤嚥性肺炎の予防は食事で誤嚥したかもや睡眠時に誤嚥したらという初期症状がカギになる。誤嚥性肺炎は看護が必要な高齢者や老人だけでなく死亡率は低いが若者にも広まり看護計画では熱などの病態にも気をつける。睡眠時無呼吸症候群で症状の原因になるノドを鍛える方法とは?
誤嚥性肺炎の予防?そもそも誤嚥性肺炎とは、何なのでしょうか?簡単に説明するとノドの筋力が衰えるなどして、水や食べ物、唾液、胃液などと一緒に細菌が誤って肺に入ってしまい発症する病気です。
誤嚥性肺炎の予防とは?簡単に
ノドの筋力が低下してしまうことが根本原因なので高齢者が多いのですが、睡眠時無呼吸症候群とともに若者にも誤嚥性肺炎のリスクが拡大してきています。
食事をしている時に、むせることが多くなったとか、睡眠時に咳をすることが多くなったとか、自分では気づかない睡眠時無呼吸症候群になっていたりすると誤嚥性肺炎になってしまうかも知れませんよ!
太っている人は全身の体脂肪が多いのでノドの筋力も衰え、ノドが脂肪で圧迫されている危険性があります。
嚥下反射改善薬投与,胃食道逆流対策,肺機能の改善,嚥下障害を悪化させる薬剤の中止,禁煙,肺炎球菌ワクチン接種,脱水補正と栄養改善が肺炎予防と治療に重要である.
引用元: 反復する誤嚥性肺炎をどう予防するか?
誤嚥性肺炎の予防
誤嚥性肺炎の予防には、ノドの筋肉を鍛えることが大切です。大谷義夫医師によると下記のような簡単なことをするだけでも誤嚥性肺炎の予防に繋がるそうです。
歯磨き
1日4回の歯磨きをすることで、口の中の細菌を洗い流し、唾液などと一緒に肺に細菌を入れてしまうことを防げます。また、虫歯を予防することで、虫歯による細菌を減らせます。
唾液を飲む訓練
食事の前に30秒で3回の唾液を飲み込むことで、飲み込む機能のウォーミングアップになり、食事中に食べ物や飲み物が気管支や肺に入るのを減らしてくれます。
誤嚥性肺炎とノド
これを毎日行うことによって、ノドの筋肉を鍛えてくれます。高齢などによってノドの筋肉が衰えていて、30秒以内に3回飲み込めなくてもできる範囲内で唾液を飲み込む練習をすることが大切です。
誤嚥性肺炎と咳
食事をしている時に、むせて咳を良くするようになると誤嚥性肺炎を起こしてしまうようなノドの状態になっている可能性があります。この咳を抑えるのに良い食品には、どのようなものがあるのでしょうか?
咳を抑えるのに良い食品
咳を抑えるのに効果的な食品は、食べ物ではなく飲み物です。この飲み物には、気管支を拡張させてくれる働きや炎症を抑える働きがあるので、呼吸が楽になります。
風邪以外の咳にも効くのでしょうか?病気自体を治すことはできませんが、咳を和らげてくれる効果はあります。咳を抑えるのに効果的な飲み物は、コーヒーです。なぜ、コーヒーを飲むと咳が抑えられるのでしょうか?
コーヒーに含まれるカフェインが気管支を広げ炎症を抑えてくれます。インドでは古くから咳止めの薬としてコーヒーが使われていました。コーヒーには、咳を抑える以外にも効果があります。また、コーヒーには利尿作用により、むくみ解消効果もあります。
イタリアで行われた研究では、コーヒーを全く飲まない人よりコーヒーを1日3杯以上飲む人の方が喘息の発症リスクが28%低いという結果が出ています。
コーヒーが苦手であったり、コーヒーが体質的に合わない場合には、緑茶や紅茶にもカフェインが含まれているので代用できます。緑茶や紅茶には、コーヒーの半分程度のカフェインが含まれています。
ですので、同量のカフェインを摂取するのであれば1日6杯飲むことになります。緑茶を入れるのが面倒だという場合には、伊藤園から出ているペットボトルのお茶が便利です。
コーヒー以外の咳を止める予防方法としては、呼吸筋を鍛えるエクササイズがあります。私たちは、肺自体に筋肉がないので、周囲の呼吸筋を動かして呼吸をしています。
ですので、呼吸筋を鍛えることで肺活量が上がり呼吸が楽になります。さらに咳を出すチカラも強くなり、異物が器官や肺に入りにくくなり多くの病気予防に繋がります。
ノドと一緒に舌を鍛えることも大切です。滑舌を良くすることにも繋がりますし、食べ物を上手に口の中で動かして、噛むためには舌の動きが重要なのです。詳しくは、下記の特集記事を参照して下さい。
呼吸筋を鍛えるエクササイズのやり方
呼吸筋を鍛えるエクササイズのやり方は、下記の通りです。
- 両足を肩幅に開き、背筋を伸ばす
- 両手を頭の後ろで組み、胸とお腹が膨らむことを意識しながら鼻から大きく息を吸う
- 口から息を吐きだしながら両腕を真上に上げ全身を伸ばし、息を吐き切る
- 上記を1セット10回として1日2セット行う
誤嚥性肺炎と食事
誤嚥性肺炎と食事で重要なのは、食事をする時の姿勢です。誤嚥で食べ物などが誤って喉頭や気管に入ってしまわないようにするためには、少し前かがみの姿勢が良いとされています。
イスに腰掛けて食べる場合は、座面に浅く腰かけて両足を床にしっかりつけます。足が届かないなら踏み台などで調節します。また、背中がのけぞってしまう場合には、クッションなどで調節します。
誤嚥性肺炎と肺炎の違い
誤嚥性肺炎と肺炎の違いは何なのでしょうか?肺炎は、細菌、ウイルス、真菌、寄生虫などが肺の内部まで吸いこまれて発症する総称で、誤嚥性肺炎はその中の一つです。
誤嚥性肺炎は、衰弱している人、寝たきり状態の人、体が麻痺している人、意識がない人が、唾液や食物、胃液などを細菌と一緒に誤って気管に入れてしまい、それが肺に入ることで肺炎になる可能性があります。
誤嚥性肺炎と肺炎球菌
誤嚥性肺炎は、嚥下機能の低下した高齢者、脳梗塞後遺症やパーキンソン病などの神経疾患や寝たきりの患者で発症するリスクが高く、肺炎球菌や口腔内の常在菌である嫌気性菌が原因になる場合が多いのです。
誤嚥性肺炎と間質性肺炎
間質性肺炎は、肺胞の壁に炎症や損傷が起こり、壁が厚く硬くなるため、酸素を取り込みにくくなる病気です。それに対し、誤嚥性肺炎は、唾液や食べ物などと一緒に菌が誤って肺に入ることで発症する可能性がある病気です。
誤嚥したかも
誤嚥したかもと思った時に、下記のような症状があれば、誤嚥の可能性が高いです。
タイミング | 症状 |
---|---|
食事中 |
|
食後 |
|
日常時 |
|
誤嚥したらどうなる?
誤嚥したらどうなるのでしょうか?気管に異物がつまり、窒息を引き起こす場合があります。呼吸困難に陥った場合は、すぐに異物を取り出し、意識がないなど、状態によってはすぐに救急車を呼びましょう。
誤嚥で若者増加
誤嚥で若者が増加しており、東京都内の救急病院で誤嚥性肺炎の年齢別患者数を調べたところ、高齢者と若者が多かったのです。若者の飲み込む力が衰え、誤嚥してしまうのは下記のような原因が考えられます。
- かたい物をあまり食べなくなり噛んだり飲み込むチカラの衰え
- 食事に集中せず、スマホを触りながら食べる
- 座り方が悪く、食べ物を飲み込みにくい姿勢で食事をする
誤嚥性肺炎の症状は?
誤嚥性肺炎の症状は、高齢者の場合において他の肺炎のように37.5度以上の発熱や咳、痰、息苦しさなどの自覚症状がないことが多く、下記のような症状が出ることが多いです。
- 呼吸数の増加
- 原因のはっきりしない、傾眠やせん妄などの精神症状
- 倦怠感、だるさが続き活動性が低下する
- 疲労感が消えずに食欲がわかない
誤嚥性肺炎の初期症状
誤嚥性肺炎の初期症状としては、発熱、せきやたん、息苦しい、胸痛などが挙げられます。先ほど説明したように高齢者などでは、発熱などがあまりない場合もあります。
誤嚥性肺炎の熱
誤嚥性肺炎の熱は出る場合と出ない場合がありますが、38℃の熱や、長期の熱は肺炎の可能性があります。また1日の中で同じ時間に熱が出る場合は誤嚥に関連した熱の可能性が高いです。
誤嚥性肺炎の病態生理
誤嚥性肺炎の病態生理としては、細菌感染が原因で肺胞実質に炎症が広がり、その結果、肺胞腔に滲出液が貯留した状態です。
誤嚥性肺炎の治療法
誤嚥性肺炎の治療法は、下記のようなものがあります。
- 病原体に合わせた抗菌薬で治療する
- 咳をして自分で痰を上手く出せない場合、痰を吸引することが必要
- 呼吸不全が進行した場合は、人工呼吸器を用いることがある
誤嚥性肺炎の死亡率
誤嚥性肺炎の死亡率は、65歳以上の高齢者で肺炎が原因による死亡の96%が誤嚥性肺炎だというデータがあります。また、年代別の死亡原因において、肺炎は年齢が上がるほど順位が上昇している傾向にあります。
年代 | 肺炎の順位 |
---|---|
60代 | 5位 |
70代 | 4位 |
80代 | 3位 |
90代以上 | 2位 |
誤嚥性肺炎の看護
誤嚥性肺炎の看護においては、通常の肺炎と違い誤嚥によるものなので、下記のような点に注意が必要です。
- 誤嚥による窒息
- 呼吸機能低下に伴う呼吸苦
- 発熱による体力の消耗
誤嚥性肺炎の看護計画
誤嚥性肺炎の看護計画としては、先ほどの注意点に従って計画を立案します。目標としては、誤嚥を起こさないようにするため、嚥下機能訓練を行い、再度誤嚥を起こさないように鍛えます。
誤嚥性肺炎の英語
誤嚥性肺炎を英語では、[Aspiration pneumonia]というように表記します。
誤嚥性肺炎の学術記事
誤嚥性肺炎の学術記事には、下記のようなものがあります。多くが口腔ケアに着目していることからも、毎日の歯磨きで口の中を清潔に保っておくことの大切さがうかがえますね。
- 誤嚥性肺炎予防における口腔ケアの効果
- 口腔ケアと誤嚥性肺炎予防
- 口腔ケアによる誤嚥性肺炎予防
- 粘度調整食品を用いた経腸栄養の胃食道逆流に伴う誤嚥性肺炎の予防と患者の QOL に対する長期的影響
検査と技術のp.806-811には、誤嚥性肺炎について、症状、原因、対策などが記載されています。他の学術記事と一緒に読まれるととても参考になります。
誤嚥性肺炎の予防は食事と睡眠時の症状がカギ!若者も誤嚥したら危険のまとめ
誤嚥性肺炎の予防は食事で誤嚥したかもや睡眠時に誤嚥したらという初期症状がカギになる。誤嚥性肺炎は看護が必要な高齢者や老人だけでなく死亡率は低いが若者にも広まり看護計画では熱などの病態にも気をつける。睡眠時無呼吸症候群で症状の原因になるノドを鍛える方法とは?
間質性肺炎の余命はその原因、種類によって大きくことなります。非特異的間質性肺炎や乖離性間質性肺炎であれば、5年生存率が90%を越えますが、それ以外は40%以下まで一気に落ちます。
逆流性食道炎の原因は一つだけではないので、その原因別に治し方を考える必要があります。また、治療法については、対処療法で薬を使うだけでなく、根本対処として原因を取り除くことが重要です。
誤嚥性肺炎と睡眠時無呼吸症候群
睡眠時無呼吸症候群では呼吸の再開時に強い吸気で唾液を吸い込んでしまうため、誤嚥を繰り返して誤嚥性肺炎になりやすいので、誤嚥性肺炎の原因になる睡眠時無呼吸症候群の対策が必要です。
睡眠時無呼吸症候群というと中年太りの男性がなっているイメージがありますが、スリムな女性にも睡眠時無呼吸症候群が増えており、性別や体型問わず注意が必要で、自分では気づかないのでさらに厄介です。詳しくは下記の特集記事を参照して下さい。
誤嚥性肺炎が中高年男性に多いのは?
若者や女性にも広がっているとはいえ、昔から誤嚥性肺炎が中高年男性に多いのは、なぜなのでしょうか?これは、中高年男性が不摂生であるために、体脂肪が増え、筋力が衰えたことが大きな原因です。
誤嚥性肺炎の一つの原因になる睡眠時無呼吸症候群も、スリムな女性でも増えていますが、太っている人に多いことには違いありません。眠りの改善とともに余計な体脂肪を落として痩せる必要があります。
ですが、今まで好き勝手に食べて太ってしまったのですから、食事を改善しろと言われても難しいでしょう。ですので、食べても太らない体質に生まれ変わる必要があります。
でも、食べても太らない体質なんてなれるのでしょうか?そのような体質になるためには、腸内環境を痩せている人と同じ痩せ菌で満たす必要があります。これが多くの医者が推奨している痩せ菌ダイエットです。
痩せている人の腸内には痩せ菌が多く、太っている人にはデブ菌が多いというものなのですが、痩せ菌やデブ菌は、医学誌の「サイエンス」や「nature」でも掲載されていているので、医学的にも信頼度の高いものだと言えます。
この痩せ菌を増やして、デブ菌を増やす痩せ菌ダイエットには、痩せ菌サプリが必要です。痩せ菌サプリについては、下記の特集記事で詳しく説明しているので、そちらを参照して下さい。