こんにちは。これまで10年以上、女性向けのダイエット実践サポートをしてきた専門家です。
いきなり正直な話をします。
私は「食事制限こそがダイエットの正解」だと、長年本気で信じていました。
糖質を減らし、脂質を怖がり、外食を避け、夜はサラダだけ。雑誌やSNSで「痩せた人がやっていること」は、ほぼすべて試しました。
でも結果はどうだったか。
痩せてはリバウンド、また痩せてはリバウンド。
「痩せたい」と願えば願うほど、自分の体と心を追い込んでいました。
この記事では、そんな私が睡眠改善をきっかけに、食事制限をほぼ手放しても体型が安定するようになった理由を、かなり赤裸々に書いていきます。
会議室で作られた理論ではなく、現場で、実生活で、失敗と後悔を繰り返したリアルな体験です。
なぜ私は「食事制限ダイエット」から抜け出せなかったのか
痩せたい気持ちが強い人ほど、制限に走る
ダイエット相談で、よく聞く言葉があります。
「本気で痩せたいんです」
この言葉が出る人ほど、実は危険です。なぜなら、本気な人ほど自分に厳しすぎるから。
私自身もそうでした。
・少し食べただけで罪悪感
・体重が増えると自己否定
・痩せない=努力不足だと思い込む
心理学的に見ると、これは「白黒思考」に陥っている状態です。
痩せている=成功、食べた=失敗。この極端な思考が、リバウンドを招きます。
一時的に痩せても、必ず戻る理由
食事制限で体重は落ちます。これは事実です。
でも、制限をやめた瞬間に体重が戻るのも、ほぼ確実な事実。
なぜなら、体は「生き延びる」ことを最優先にしているからです。
摂取エネルギーが減ると、体は省エネモードに入り、脂肪を溜め込もうとします。
これが、リバウンドの正体。
私は何度も、
「今回は違う」
「今度こそ続ける」
そう思って挑戦し、同じ結末を迎えました。
一番つらかったのは、体重より「心」だった
痩せたいのに、常に頭の中は食べ物
食事制限をしていた頃、私の頭の中はいつも食べ物のことでいっぱいでした。
次に食べていいのはいつか。これは太るか。今日は食べすぎたか。
周りから見るとストイックに見えたかもしれません。でも内側は、ずっと不安と焦り。
夜になると特にひどく、
「今日も我慢した」
「でも、もう限界」
そんな気持ちが膨らみ、結果的に夜中に食べてしまう。
そして翌朝、自己嫌悪。
「どうせまたリバウンドする」という諦め
何度も失敗を繰り返すと、心のどこかでこう思うようになります。
「私って、どうせ痩せられない」
これは本当に危険な状態です。
自己効力感が下がり、行動する気力も奪われます。
この時点で、ダイエットはもう「健康のため」ではなく、「自分を責めるための道具」になっていました。
転機は「睡眠を整えよう」と思った夜
きっかけは、体重ではなく限界感
ある日、体重計の数字を見て、もう何も感じなくなった瞬間がありました。
増えても減っても、心が動かない。
ただ、ひどく疲れていました。
・寝ても疲れが取れない
・朝からだるい
・日中は眠く、夜は冴える
この状態で「痩せたい」と思い続けるのが、しんどくなったのです。
ダイエットをやめる勇気はなかった
正直に言うと、「ダイエットをやめよう」とは思えませんでした。
痩せたい気持ちは消えない。
でも、これ以上制限を増やすのは無理。
そこで出てきたのが、
「とりあえず、ちゃんと寝てみよう」
この選択が、人生を変えました。
睡眠不足がダイエットを壊す心理学的メカニズム
寝不足は「食欲ブレーキ」を壊す
睡眠が不足すると、食欲を抑えるホルモン(レプチン)が減り、食欲を高めるホルモン(グレリン)が増えます。
つまり、寝ていないだけで、食欲が暴走しやすい体になるのです。
意志の問題ではありません。
脳が「今すぐ快楽」を求める状態になる
睡眠不足の脳は、長期的な判断が苦手になります。
「将来痩せたい」より、「今ラクになりたい」が優先される。
だから、甘いもの、脂っこいものに手が伸びる。
ここで食事制限を強めると、反動でリバウンドが起きます。
私が最初にやった睡眠改善は、たった一つ
「痩せる努力」を夜に持ち込まない
まず決めたのは、
夜はダイエットのことを考えない
というルールでした。
寝る前に体重を測らない。SNSでダイエット情報を見ない。反省会をしない。
最初は不安でした。でも、これをやめただけで、夜の緊張感が減りました。
すると、自然と寝つきが良くなり、夜中に目が覚めることも減っていったのです。
食事制限をやめても太らなくなった理由
睡眠が整うと、食欲が「普通」に戻る
驚いたのは、
「我慢しなくても食べすぎなくなった」
こと。
以前は、制限しているからこそ、食べたい気持ちが暴走していました。
でも睡眠が整い始めると、
・お腹が空いたら食べる
・満たされたら止まる
という当たり前の感覚が戻ってきたのです。
これが、食事制限が不要になった最大の理由でした。
続き(第2回)では、具体的にどんな睡眠改善を行ったのか、そして匿名相談で多かったリアルなQ&Aを詳しく書いていきます。
睡眠改善で「痩せたいのに食べてしまう地獄」から抜け出せた話
第1回では、私がなぜ食事制限ダイエットをやめ、睡眠改善に舵を切ったのかを書きました。
ここからは、さらに踏み込んで、
・実際にやった睡眠改善の中身
・なぜそれでリバウンドしなくなったのか
・匿名相談で本当に多かった悩みと回答
を、かなり正直にお話しします。
正直、最初は「こんなんで痩せるわけない」と思っていた
運動もしない、食事も縛らない不安
睡眠改善を始めた当初、私の頭の中は不安だらけでした。
「運動もしないで大丈夫?」
「食事制限しないなんて、太るに決まってる」
長年、ダイエット=我慢だと信じてきた人ほど、楽な方法を疑います。
でもその「疑い」こそが、これまでリバウンドを繰り返してきた原因でもありました。
それでも続けられた理由
続けられた理由はシンプルです。
これ以上、自分を追い込むダイエットができなかったから。
頑張る元気がなかった。だからこそ、「ちゃんと寝る」だけは守ろうと思えました。
私が実践した「睡眠改善ダイエット」具体ステップ
ステップ① 寝る前の反省会をやめた
以前の私は、毎晩布団の中で今日の食事を振り返っていました。
「あれ食べなきゃよかった」
「また我慢できなかった」
この反省会、実はダイエットにとって最悪です。
脳は「また失敗した」と記憶し、ストレスを溜め、翌日さらに食欲を強めます。
そこで私は、夜は一切振り返らないと決めました。
反省は翌日の朝か昼に回す。それだけで、寝つきが驚くほど変わりました。
ステップ② 「夜に食べてもいいもの」を決めておいた
夜の食欲をゼロにしようとすると、必ず反動が来ます。
なので私は、あらかじめ「これならOK」という選択肢を用意しました。
・温かい汁物
・消化の良いたんぱく質
・量を決めた軽食
ポイントは、選ぶ前に迷わないこと。
選択肢が決まっていると、暴走しにくくなります。
ステップ③ 起床時間だけは何があっても固定
寝る時間を早めようとすると、失敗しやすいです。
でも、起きる時間はコントロールできます。
私は平日も休日も、ほぼ同じ時間に起きるようにしました。
最初は眠くても、数日で体が慣れ、自然と夜に眠くなる。
このリズムが整ったことで、日中の過食が激減しました。
体重より先に変わった「心」と「行動」
痩せたい気持ちに振り回されなくなった
以前は、体重がすべてでした。
増えれば落ち込み、減れば安心。でもそれは一時的。
睡眠改善を始めてからは、
「今日はよく眠れたか」
「ちゃんと回復できたか」
ここに意識が向くようになりました。
すると、不思議なことに体重の上下に一喜一憂しなくなったのです。
結果として、リバウンドしなくなった
体重は、ゆっくり、でも確実に落ちました。
何より大きかったのは、
「戻る感じ」がなくなったこと
以前のような急激な減少はありません。
でも、生活が崩れても大きく増えない。
これが、私にとって初めての「成功体験」でした。
匿名相談Q&A|睡眠改善×ダイエットのリアル
Q1. 食事制限しないで本当に痩せられますか?
A. 痩せる土台が整います。睡眠が改善すると、無理な制限が不要になります。
Q2. 夜中に目が覚めてしまいます
A. 日中の緊張や我慢が原因のことが多いです。まずは夜に考え事をしない工夫を。
Q3. 寝る前にお腹が空いて眠れません
A. 空腹は悪ではありません。内容と量を決めて食べることで、睡眠の質は上がります。
Q4. 何度もリバウンドして自信がありません
A. リバウンドは失敗ではなく、方法が合っていなかっただけです。
Q5. 睡眠改善だけで運動は不要ですか?
A. 無理にやる必要はありません。体が回復すると、自然に動きたくなります。
Q6. 痩せたい気持ちが強すぎて苦しいです
A. その苦しさ自体が、ダイエットを壊しています。まずは休むことが最優先です。
Q7. 何から始めればいいか分かりません
A. 今日だけ、寝る前にスマホを置いて深呼吸してください。それで十分です。
まとめ|睡眠改善は「楽をするダイエット」ではない
睡眠改善ダイエットは、楽な逃げ道ではありません。
むしろ、
・自分を責める癖をやめる
・頑張りすぎを認める
・回復を優先する
という、これまでと真逆の勇気が必要です。
でも、その勇気を出せた人だけが、
「痩せたいのに苦しくないダイエット」
にたどり着けます。
もし今、食事制限とリバウンドを繰り返しているなら。
一度、痩せる努力をやめて、眠る努力をしてみてください。
それが、あなたのダイエットを最後にする第一歩になります。
