「また今日もダメだった」

「どうして私は続かないんだろう」

「痩せたいって言ってるのに、結局食べてる」

この言葉、過去の私が毎日のように頭の中で繰り返していたフレーズです。

ダイエット歴は20年以上。何度も「今度こそ痩せたい」と思っては、失敗して、リバウンドして、そのたびに自分を責めてきました。

体重が増えた原因は、食べすぎた自分のせい。
リバウンドしたのは、意志が弱いから。

そう思い込んでいました。

でも、ダイエット専門家として多くの女性をサポートし、自分自身も何度も失敗を重ねてきた今、はっきり言えることがあります。

自分を責めがちな女性ほど、太りやすく、リバウンドしやすい。

これは性格の問題ではありません。

心理と自律神経の問題です。

なぜ「自分を責める人」は痩せられないのか

責めるほど、体は守りに入る

まず知ってほしいのは、体はとても正直だということ。

「もっと頑張らなきゃ」
「ちゃんとやらなきゃ」
「失敗しちゃダメ」

こうした言葉を自分に向け続けると、脳はそれをストレスとして認識します。

ストレスがかかると、自律神経のうち「交感神経」が優位になります。

交感神経が強く働いている状態は、簡単に言えば「戦闘モード」。

この状態が続くと、体はこう判断します。

「今は危険。エネルギーを溜め込もう」

その結果、

  • 脂肪を溜めやすくなる
  • 甘いもの・高カロリーなものを欲する
  • 代謝が落ちる

つまり、自分を責めれば責めるほど、太りやすい体になるのです。

「ちゃんとしている人」ほどリバウンドしやすい

相談を受けていて特に多いのが、

・真面目
・我慢強い
・人に迷惑をかけたくない

こういう女性。

一見、ダイエットに向いていそうですよね。

でも実際は逆。

「ちゃんとやらなきゃ」という思考が強すぎて、

  • 少し食べただけで自己嫌悪
  • 完璧にできないと投げやり
  • 失敗=全否定

この白黒思考が、リバウンドを引き起こします。

【赤裸々体験談】私が「自分責めダイエット」で壊れた話

「痩せたのに、心がボロボロだった」

今だから話せますが、過去の私は「数字さえ落ちればいい」と思っていました。

毎日体重計に乗り、100g増えただけで気分は最悪。

食事は常に「減点方式」。

・サラダだけならOK
・パンを食べたら×
・甘いものは論外

そんな生活を続けて、確かに体重は落ちました。

でも、

  • 常にイライラ
  • 人に優しくできない
  • 夜になると過食衝動

痩せたはずなのに、全然幸せじゃなかった。

ある日、仕事で小さなミスをしただけで、

「だから私はダメなんだ」

と、トイレで泣き崩れました。

リバウンドの引き金になった「たった一言」

その日の夜、ふとコンビニに立ち寄りました。

甘いものコーナーの前で、10分以上立ち尽くしていました。

そして、心の中でこう呟いたんです。

「もうどうでもいい」

そこからは早かった。

スイーツ、菓子パン、アイス。

家に帰って、誰にも見られないようにカーテンを閉めて、泣きながら食べました。

次の日も、その次の日も。

体重はあっという間に戻り、さらに増えました。

リバウンドした自分を見て、また自分を責める。

完全に負のループでした。

心理学で見る「自分責め」とダイエットの関係

セルフコンパッションが低いと痩せにくい

心理学では、自分への思いやりをセルフコンパッションと呼びます。

ダイエットがうまくいかない人ほど、このセルフコンパッションが低い傾向があります。

つまり、

他人には優しいのに、自分には異常に厳しい。

これでは、心が休まりません。

心が休まらない=自律神経が整わない。

結果として、痩せたいのに痩せられない体になります。

「反省」と「自己否定」は別物

ここで大事なポイントがあります。

反省すること自体は、悪くありません。

でも多くの女性は、

反省ではなく、自己否定をしている。

「今日は食べすぎた」→反省
「私は意志が弱い」→自己否定

この違い、わかりますか?

自己否定は、次の行動を良くしません。

むしろ、

  • どうせ私なんて
  • また失敗する

という思考を生み、リバウンドを引き寄せます。

痩せたいなら「心」を先に整える理由

ここまで読んで、

「私のことかも…」

と思った方も多いかもしれません。

でも、安心してください。

自分を責めがちな人ほど、正しい順番さえ知れば、ちゃんと変われます。

大切なのは、

痩せる → 心が整う
ではなく、
心が整う → 痩せる

という順番。

次回の後半では、

  • 自分責めをやめる具体的な方法
  • 自律神経を整える実践テクニック
  • 匿名Q&A(5〜8問)

を、さらに踏み込んで解説していきます。

自分を責めるクセをやめるために、私が最初にやったこと

「自分を責めないようにしましょう」

正直、これを言われてできる人はほとんどいません。

なぜなら、自分を責めがちな女性ほど、

  • 責めること=成長
  • 厳しくすること=正しさ

だと思っているからです。

私もそうでした。

だから最初にやったのは、「責めない」ではなく、責め方を変えることでした。

①「なんでできないの?」を禁止した

一番ダメージが大きかった口癖が、

「なんで私はできないんだろう」

この言葉を使うたびに、胸の奥がギュッと縮む感覚がありました。

なので、これを次の言葉に置き換えました。

「今日はそういう日だったんだな」

最初は白々しかったです。

でも、この一言だけで、感情の波が小さくなります。

感情の波が小さくなる=自律神経が乱れにくくなる。

これは、ダイエットにおいて本当に重要です。

② 体重計を見る回数を減らした

自分を責めがちな人ほど、体重計に依存しています。

・朝起きてすぐ
・食後
・寝る前

これ、過去の私です。

体重が増えていれば最悪の一日が確定し、減っていれば一時的に安心する。

でも、体重はメンタルを映す鏡。

乱れている時ほど、数字も乱れます。

私は思い切って、

「週に2回まで」

と決めました。

これだけで、1日の感情が体重に支配されなくなります。

③ ダイエットを「減点方式」から「観察」に変えた

以前の私は、

・食べた → 反省
・食べなかった → 合格

という減点方式でした。

これを、

「今日はどう感じたか」

という観察に切り替えました。

・なぜ甘いものが欲しかった?
・どんな気分だった?

評価しない、責めない、ただ見る。

これが、心を整える第一歩です。

自律神経が整い始めたサイン

心を整える取り組みを始めて、2〜3週間ほど経った頃。

体重より先に、明らかな変化が出てきました。

・食べたい衝動が穏やかになった

「今すぐ何か食べたい!」

という爆発的な欲求が減りました。

ゼロになるわけではありません。

でも、

我慢しなくてもやり過ごせる

感覚が出てきたんです。

・疲れても回復が早くなった

以前は、少し無理をすると何日も引きずっていました。

でも、自律神経が整い始めると、

「寝れば戻る」

状態になります。

これは代謝にも直結します。

・体重が増えても、パニックにならなくなった

これが一番大きな変化でした。

少し増えても、

「あ、むくみかな」
「また整えれば戻る」

そう思える。

この安心感が、結果的にリバウンドを防ぎます。

【現場の匿名相談】自分責めタイプの女性たちの声

「痩せたいのに、食べた自分を許せません」

この相談、本当に多いです。

私の答えはいつも同じ。

許そうとしなくていい。理解しよう。

なぜ食べたのか。そこに理由があります。

「頑張れない自分が嫌いです」

頑張れない=ダメ、ではありません。

それは、体と心が休息を求めているサイン。

無理に動かすほど、太りやすくなります。

匿名Q&A:自分を責めがちな人のためのダイエット相談

Q1. 自分を責めないと、だらけませんか?

A. 責めるより、整えたほうが行動は安定します。

Q2. 何度もリバウンドしていて怖いです

A. 怖さが強い時は、減量より維持を目標にしましょう。

Q3. 痩せたい気持ちがプレッシャーになります

A. その場合、一度「痩せたい」を横に置くのも選択です。

Q4. 食事管理がストレスです

A. 管理ではなく「傾向を見る」に変えてみてください。

Q5. 周りと比べて落ち込みます

A. 比較は自律神経を一気に乱します。距離を取りましょう。

Q6. 本当に心を整えるだけで変わりますか?

A. 心が整わなければ、体は変わりません。

Q7. どれくらいで痩せ始めますか?

A. 早い人で1ヶ月前後。まずは行動と感情が変わります。

まとめ:自分を責めないことが、最大のダイエット

ダイエットは、意志の強さ比べではありません。

どれだけ自分と協力できるか。

自分を敵に回したままでは、どんな方法でも続きません。

責めるのをやめた瞬間から、体は変わり始めます。

もし今、

「また失敗するかも」
「どうせ私なんて」

そう思っているなら。

それは、あなたがダメだからではありません。

今まで、頑張りすぎただけです。

心を整えるダイエットは、あなたを裏切りません。