「またリバウンドした…」
この言葉を、私は何度自分に向かって呟いてきたでしょうか。
ダイエット歴は20年以上。糖質制限、カロリー計算、置き換え、ファスティング、ジム通い、宅トレ、サプリ、漢方…。痩せたい一心で、ありとあらゆる方法を試しました。
結果はどうだったか。
一時的には痩せる。でも、必ずリバウンドする。
しかも回数を重ねるごとに、痩せにくくなり、戻るスピードだけは早くなる。鏡を見るたびに落ち込んで、自己嫌悪でいっぱいになり、「私って意志が弱い」「ダイエット向いてないんだ」と、自分を責め続けていました。
そんな私が、今では「食べても太らない感覚」に近づき、体重の増減に振り回されなくなりました。
その鍵だったのが、自律神経を整えるダイエットだったのです。
ダイエットが失敗し続ける本当の理由
「痩せたい」が強すぎると、体は逆に太る
これまで数百人以上の女性のダイエット相談を受けてきて、そして自分自身の失敗を振り返って、はっきり言えることがあります。
多くのダイエット失敗の原因は、食事内容ではありません。
もちろん、暴飲暴食は太ります。でも、真面目に気をつけているのに痩せない、むしろリバウンドする人は、それ以前の問題を抱えています。
それが「自律神経の乱れ」です。
私自身、当時はこんな状態でした。
- 寝ても疲れが取れない
- 夜中に何度も目が覚める
- 常にイライラ、または無気力
- 生理不順、PMSが重い
- 甘いものが無性に欲しくなる
これ、すべて自律神経が乱れているサインです。
自律神経とダイエットの深い関係
自律神経には、大きく分けて「交感神経」と「副交感神経」があります。
簡単に言うと、
- 交感神経:緊張・活動モード
- 副交感神経:リラックス・回復モード
このバランスが取れていると、代謝もホルモンも安定し、自然と「太りにくい体」になります。
でも、ダイエット中の多くの女性は、
「痩せなきゃ」「我慢しなきゃ」「失敗できない」
というプレッシャーで、交感神経が過剰に優位になっています。
すると体は「今は危険な状態だ」と判断し、脂肪を溜め込もうとします。
これが、
食べてないのに痩せない
頑張っているのにリバウンドする
正体です。
【赤裸々体験談】私が一番ひどくリバウンドした時の話
−8kg痩せたのに、3ヶ月後には+10kg
今でも忘れられない、人生最大のリバウンドがあります。
30代前半、仕事も忙しく、プライベートでも色々あって、「とにかく変わりたい」と思って始めたダイエットでした。
糖質制限+毎日1時間の運動。
最初の1ヶ月で−4kg、2ヶ月で−8kg。
周りからは「すごい!」「どうやったの?」と褒められ、正直、優越感もありました。
でもその裏で、私はこんな状態でした。
- 常に空腹で頭がぼーっとする
- 夜になると涙が止まらない
- 食べたい衝動を抑えるために歯磨きを何度もする
- SNSの食べ物画像を見るだけでイライラ
そしてある日、仕事帰りにコンビニでスイーツを手に取ってしまいました。
「今日だけならいいよね」
その一言が、すべての引き金でした。
気づいたら、スイーツ、菓子パン、揚げ物を次々と買い、家で泣きながら食べていました。
翌日からは、もう止まりませんでした。
「どうせもうダメだし」
この思考が、リバウンドを加速させます。
結果、3ヶ月後には元の体重+2kg。
体重計の数字を見た瞬間、床に座り込んで号泣しました。
「私、何やってるんだろう…」
リバウンド後に起きた“心と体”の異変
体重が戻っただけではありませんでした。
- 以前より明らかに痩せにくくなった
- 食欲のコントロールができない
- 疲れやすく、朝起きられない
- 自己肯定感がどん底
今思えば、完全に自律神経が壊れていた状態です。
でも当時は、「もっと厳しくしなきゃ」「またダイエットしなきゃ」と、さらに自分を追い込もうとしていました。
心理学的に見る「リバウンド思考」の正体
白黒思考がダイエットを壊す
心理学では、ダイエット失敗を繰り返す人に多い思考パターンがあります。
それが「白黒思考」です。
これは、
- 完璧にできた=成功
- 少しでも崩れた=失敗
と、極端に物事を判断してしまう癖。
「今日は食べすぎたから、もうどうでもいい」
「一口食べたから、全部台無し」
この思考が、リバウンドを引き起こします。
そして、この白黒思考を強めるのが、まさに自律神経の乱れなのです。
自律神経が乱れると、感情コントロールができなくなる
自律神経は、感情とも深く関わっています。
乱れると、
- 衝動的に食べてしまう
- イライラが抑えられない
- 落ち込むと立て直せない
つまり、「意志が弱い」のではなく、「脳と神経が疲れている」状態。
ここに気づかず、さらに食事制限を重ねると、負のループから抜け出せません。
自律神経を整えるダイエットが必要な理由
私が数々の失敗の末に辿り着いた結論は、とてもシンプルでした。
「痩せる前に、整える」
体と心が整っていない状態でダイエットをしても、必ずリバウンドする。
逆に、自律神経が整ってくると、
- 食欲が自然に落ち着く
- 無理な我慢をしなくなる
- 体重の増減に一喜一憂しなくなる
この状態こそが、「食べても太らない私」の土台になります。
次回の後半では、
- 具体的に何をして自律神経を整えたのか
- 現場で女性たちに伝えている実践テクニック
- 匿名Q&Aでよくある赤裸々な悩みと回答
を、さらに深く掘り下げていきます。
自律神経を整えるために私が実際にやったこと
ここからは、「じゃあ具体的に何をしたの?」という話をしていきます。
正直に言うと、最初は半信半疑でした。
「食事制限しないで痩せたいなんて、甘えじゃない?」
「自律神経って、結局なに?」
そんな気持ちがありました。
でも、これ以上リバウンドを繰り返す人生は嫌だった。だから、一度“痩せるための努力”をやめて、“整えること”に全振りしてみたんです。
① 朝の過ごし方を変えた
まず最初にやったのは、朝の改革でした。
それまでは、
- 目覚ましギリギリまで寝る
- 起きた瞬間からスマホ
- 朝食はコーヒーだけ、または抜く
完全に交感神経MAXな生活です。
これを、次のように変えました。
- 起きたらカーテンを開けて光を浴びる
- ベッドの上で深呼吸を3回
- 白湯をゆっくり飲む
たったこれだけです。
でも、この「ゆっくり始める朝」が、自律神経にはかなり効きました。
朝から心拍数を上げないことで、1日の神経バランスが安定しやすくなります。
② 「食べてはいけない」をやめた
次にやめたのが、禁止ルールだらけの食事です。
以前の私は、
糖質NG、夜炭水化物NG、甘いものNG
と、常に「ダメ」「我慢」で頭がいっぱいでした。
これが自律神経を一番乱します。
人の脳は、「禁止されるほど欲しくなる」性質があるからです。
そこで私は、
「食べてもいい。でも選び方を変える」
というスタンスに切り替えました。
- 甘いものは昼に食べる
- 疲れている日は無理に減らさない
- 罪悪感を感じたら深呼吸する
すると不思議なことに、ドカ食いが激減しました。
「痩せたいのに食べてしまう」状態は、意志の問題ではなく、神経疲労の問題だったのです。
③ 夜のスマホ時間を減らした(完全禁止ではない)
夜のスマホも、自律神経の大敵です。
とはいえ、「スマホ禁止!」なんてしたら、それこそストレス。
なので、私がやったのはこれ。
- 寝る30分前はベッドで見ない
- 画面を暗くする
- SNSよりも動画・音楽を選ぶ
情報量を減らすだけで、副交感神経が入りやすくなります。
睡眠の質が上がると、食欲ホルモンも整い、自然と太りにくくなります。
【現場の声】相談者さんたちのリアルな変化
これは、私がダイエットサポートの現場でよく見る変化です。
「体重より、先に食欲が落ち着いた」
多くの方が最初に言うのが、
「あれ?そんなに食べたいと思わなくなった」
という感覚。
体重が減る前に、まず“心が落ち着く”。
これが、自律神経ダイエットの特徴です。
「リバウンドしない自信が初めて持てた」
数字よりも大きい変化が、メンタルです。
・少し増えてもパニックにならない
・また整えれば戻せると思える
この安心感が、結果的にリバウンドを防ぎます。
匿名Q&A:よくある赤裸々な悩みと回答
Q1. 食べたい衝動が止まりません。どうしたらいい?
A. まず「止めよう」としないこと。衝動は疲労のサインです。深呼吸+一度席を立つだけでOK。
Q2. 生理前に必ず太ります
A. 太るのではなく「むくみ」です。自律神経が乱れやすい時期なので、制限しないことが大切。
Q3. 頑張れない私はダメですか?
A. ダメじゃありません。頑張れない=神経が疲れているだけ。休むのもダイエットです。
Q4. 運動しなくても痩せられますか?
A. 最初はOK。整ってきたら「動きたくなる」のが自然な流れです。
Q5. リバウンドが怖くて減量できません
A. その怖さこそが原因。まずは減らそうとしない勇気を。
Q6. 本当に食べても太らなくなりますか?
A. 正確には「太りにくく戻りやすい体」になります。
Q7. どれくらいで変化を感じますか?
A. 早い人で1〜2週間。まずは睡眠と食欲から変わります。
まとめ:ダイエットは「戦い」じゃなく「調整」
ダイエット=我慢、努力、根性。
そう思っていた頃の私は、ずっと苦しかった。
でも今は違います。
整えれば、体はちゃんと応えてくれる。
痩せたいなら、まずは休ませる。
リバウンドしたくないなら、責めない。
自律神経を味方につけたダイエットは、人生をラクにしてくれます。
もし今、あなたが「また失敗するかも」と感じているなら。
それは、変われる一歩手前のサインかもしれません。
