はじめに:生理痛と体重増加が同時に起こる“本当の理由”

「生理前に2~3kg増える」「生理痛がひどいほど太りやすい」「生理になるとダイエットが全部台無しになる」 ダイエット相談に来る女性の多くが、こうした悩みを抱えています。

私自身もかつては同じでした。 生理前はむくむし、食欲が爆発するし、生理痛で動けず運動はできないし… 結果的に毎月2〜3kgリバウンドしては、また痩せての繰り返し。

「ダイエットしても、月に1回の生理で全部崩れるなんて理不尽すぎない?」 そう思っていました。

でも、これは意志の弱さでも根性不足でもなく、 女性ホルモンが変動する時期に“正しく生活を整えられていないだけ” ということが分かりました。

ここでは、生理痛と体重増加を同時に改善するための生活習慣を、かなり赤裸々な体験談・心理学・ホルモン科学を交えて解説します。

生理前に太るのは「当たり前」:3つの女性ホルモンの悪戯

女性の体は、生理前と生理中にホルモンバランスが大きく変化します。 ダイエットの山場でもあり、リバウンドしやすい地帯でもあります。

① プロゲステロン増加 → 食欲アップ・むくみ・便秘

生理前に増えるホルモン「プロゲステロン」は、妊娠の準備のために体に水分を溜め込みます。 そのため、何もしなくても1〜3kgは増えます。

また、腸の動きをゆっくりにする作用もあり、便秘とガス溜まりが加速。 私も生理前は驚くほどお腹がパンパンになり、座るとお腹が苦しくて泣きたくなるほど苦しい時期がありました。

② エストロゲン減少 → 気分の落ち込み・甘いもの依存

「女性らしさを作るホルモン」と呼ばれるエストロゲンが、生理前にガクッと減少します。 すると脳は「幸せ成分(セロトニン)不足」を感じ、その穴を埋めようと“甘いもの欲求”を強めます。

その結果、チョコ・パン・アイス・ラーメンなど、糖質と脂質の爆弾を無性に欲してしまうわけです。

③ コルチゾール上昇 → 過食 & 脂肪蓄積モード

生理前はストレスホルモンのコルチゾールが上昇しやすい時期。 このホルモンが増えると、体は“生き残りモード=脂肪を溜め込むモード”に入ります。

つまり、生理前に太るのは自然現象。 痩せたいと思っても、ホルモンの波に逆らうのは不自然な戦いなのです。

赤裸々体験談①:生理前の暴食ループとリバウンド地獄

ここで、私がかつて「生理前に毎月3kgリバウンドしていた時代」のリアルな記録を載せます。

◆生理前10日:食欲暴走が始まる

夕方になると頭がボーッとして、突然「パンが食べたい…」「チョコを今すぐ!」と強烈な衝動。 帰宅途中にコンビニへ寄らずにはいられない自分に嫌気が差し、 「結局また太るのか…」と自己嫌悪しながらスイーツを買っていました。

◆生理前7日:むくんで体重計が地獄

体重計に乗ると前日比+1.2kg。 全身パンパンで、顔もひと回り大きく見える。 鏡を見て泣いたことも何度もあります。

◆生理開始:生理痛で動けず運動ができない

腹痛・腰痛で動くのがやっと。 筋トレどころか、家事も最低限に。 その間に食べた分だけ体重は積み上がり、罪悪感は加速。

◆生理後:痩せたいのに戻せないストレス期

「今回こそは戻すぞ!」と思うものの、食欲はまだ安定しない。 結果的に1ヶ月で増減を繰り返し、年間では5kg以上の体重増加に。

この“コツコツリバウンド”が私をどれだけ苦しめたか… いまだに忘れられません。

PMS・生理痛・体重増加を同時に改善するための根本アプローチ

“生理前だけ太る問題”を本気で解決したいなら、 ホルモンの波に合わせて生活習慣を調整する しかありません。

つまり、 「生理前に太らないコツ」と「痩せたい時期に痩せるコツ」は違うのです。

ここからは私とクライアントが改善してきた“女性ホルモンダイエットの実践法”を紹介します。

女性ホルモンに合わせた痩せ習慣(前半)

① 生理前:とにかく“ゆるダイエット期”に切り替える

生理前に痩せようとするのはほぼ無理。 だから私は、生理前10日間は「維持を目標」にしました。

・糖質を完全に抜かない ・夕食は軽めに、量より質 ・甘いものは“選んで食べる”(完全に我慢しない) ・タンパク質を摂って血糖値を安定させる

この方法に変えたとたん、3kgリバウンドが1kg前後で収まるように。 感情の安定度も全然違いました。

② 生理前のむくみ対策“塩分×水分コントロール”

生理前は体が水分を溜めるため、 ・塩分を控える ・カリウムが多い野菜を増やす ・水をこまめに飲む これが本当に大切。

特に水分補給は多くの女性が勘違いしていて、 「むくむから水を減らす」のは逆効果。 体は余計に水をキープしてしまいます。

③ 生理痛改善のための温熱習慣

骨盤周りが冷えると血行が悪くなり、生理痛が悪化します。 私は以下を徹底しました。

・足首の冷えを守る靴下 ・朝の白湯 ・寝る前の“ぬるめの湯船” ・腹巻き

これを全部やった月は、生理痛の重さが半分くらいに感じました。 運動も軽くできるので、脂肪がつきにくくなるメリットもあります。

心理学で理解する「生理前の自分の扱い方」

① 生理前は“自己肯定感が下がる時期”と知る

ホルモンで気分が落ち込むのは自然なことで、意志や性格の問題ではありません。 だから、ダイエットの失敗を自分のせいにしないことが超重要です。

② 生理前の“完璧主義”を捨てる

完璧にやろうとすると、ちょっと食べただけで 「もうダメだ」「また太る」 と一気に崩れる「オールorナッシング思考」が起きます。

心理学的にも、生理前の女性はこの思考になりやすいとされており、リバウンドの原因になります。

③ 生理前は“できたことリスト”で自己肯定感を守る

私は毎晩、 ・夕食を暴走しなかった ・水を飲めた ・寝る前スマホを少し控えた など、なんでも良いので“できたこと”を3つ書き出しました。

これだけで「今日はダメな日じゃなかった」と思えて、無駄に食べる回数が減りました。

Q&A(前半)

Q1. 生理前に太るのは改善できますか?

体重増加そのものはホルモンの影響なので“完全ゼロ”は無理です。 しかし、食欲暴走や2〜3kgのリバウンドは改善可能です。 生活習慣をホルモンに合わせると、私もクライアントもほぼ全員改善しました。

Q2. 生理前に痩せようとしてもいいですか?

おすすめしません。 この時期に痩せようとすると逆にストレスが増え、コルチゾールで太りやすくなります。

Q3. 生理痛が重いと太りやすいって本当?

本当です。 血行不良・冷え・ストレス・炎症が重なると脂肪を溜めやすくなるため、生理痛改善はダイエットにも効果的です。

生理周期を4つに分けて実践する“女性ホルモン対応ダイエット法”

後半では、実際に私やクライアントが成功した 「生理周期に合わせたダイエット戦略」 を具体的に紹介します。

女性の体はひと月の中でもアップダウンが激しいため、 「痩せやすい時期・痩せにくい時期」を理解することでストレスなく体重をコントロールできます。

① 生理中(痛み対策期):とにかく体を温める&休息する

生理中はホルモン量が最も低下する時期。 痛み、倦怠感、気分の落ち込みは自然なことで、 「この時期は痩せようとしない」が鉄則です。

生理痛を軽減すると、その後の食欲安定や代謝アップにつながるため、 “痛み対策=ダイエット対策”になります。

●おすすめ習慣 ・カイロをお腹・腰に ・湯たんぽを使う ・お風呂で骨盤周りを温める ・消化の良い食事(スープ・雑炊・野菜) ・ストレッチのみ

逆にやらない方がいいものは、 ・激しい筋トレ ・カフェイン過剰 ・冷たい飲み物 です。 カフェインは血管を収縮させ、痛みを悪化させることがあります。

② 生理後(痩せゴールデン期):最も痩せやすい時期

生理が終わった瞬間から、エストロゲン(女性ホルモン)が急上昇します。 心身が安定し、代謝も上がるため、ダイエットが一番やりやすいタイミングです。

私もこの時期に一気に体重を落としていくスタイルに切り替えました。

●おすすめ習慣 ・筋トレ(スクワット・背中) ・タンパク質多め ・野菜たっぷり ・日中の散歩 ・水分しっかり

特に“筋トレ”は生理後が最強。 筋肉がつくスピードが速く、脂肪燃焼しやすいです。

③ 排卵前〜排卵期(気分安定期):ボディメイクの本番

エストロゲンがまだ高く、食欲も安定しやすいため、 「ここで筋トレ強化+食事調整」をするのがベスト。

私はこのタイミングで ・下半身トレーニング ・腹筋 ・背中引き締め を集中して行いました。

また、肌の状態も良くなる時期なので、鏡を見るのが楽しいタイミングでもあり、 “自己肯定感が上がりやすく行動しやすい”メリットがあります。

④ 生理前(PMS期):食欲暴走の回避が最優先

後半の難関がここ。 ホルモンの影響で、太りやすさMAX・気分の落ち込みMAXの時期です。

でも、ここで“太らない習慣”を作れば、 ダイエット中のリバウンドを95%防げます。

●おすすめ習慣 ・甘いものは「量ではなく質」を選ぶ ・塩分控えめ ・タンパク質を増やす ・マグネシウム(ナッツ・海藻)を摂る ・水をしっかり飲む ・歩く運動だけでOK

この時期に「太らない生活」を身につければ、 生理後に体重がスッと落ちやすくなります。

赤裸々体験談②:私が“生理前ダイエット崩壊”を卒業したリアル

ここからは、実際に私がどんな手順で生理前の暴食を乗り越えたのかを、かなり生々しく書きます。

◆Step1:生理前の“食欲の波”を記録

私は、生理前になると「食べて後悔 → 自己嫌悪 → 追加で食べる」のループでした。 そこでまずやったのは、「食欲の波」を観察すること。

・何日に食欲が爆発するのか ・どの時間帯に暴走するのか ・何を食べたくなるのか

これを書くだけで、 「あ、またこの時期が来たな…仕方ないか」 と冷静になれました。

心理学では“モニタリング効果”と呼ばれ、 観察するだけで行動が落ち着くことが多いです。

◆Step2:食欲爆発の日は“コンビニの買い物を禁止”

生理前の私は、コンビニに入った瞬間に負けていました。 そこで私は「食欲が危ない日はコンビニに入らない」というルールを作りました。

代わりに、 ・プロテインバー ・ナッツ ・蒸し野菜 を前もって家にストック。

結果、暴食回数が激減。 1ヶ月で生理前の体重増加が約1.2kg減りました。

◆Step3:鏡を見るタイミングを変えた

私は生理前に鏡を見ると「太って見える自分」に落ち込むタイプでした。 そこで、生理前7日間は“鏡を見すぎない”ようにしたんです。

すると、無駄なストレスが激減し、 ストレス食いも減少。 ちょっとした工夫ですが、心理的には大きな効果がありました。

◆Step4:生理前だけ“むくみ対策の食事”に切り替え

私の定番メニューは、 ・サラダ ・鶏胸肉か豆腐 ・味噌汁 ・キウイやバナナなどカリウム強めの果物

この“塩分控えめ×カリウム多め”メニューがむくみに抜群に効き、 見た目で太った印象が消えました。

むくみが減ると気分が上がり、 「もっと頑張ろう」と思えるので行動が続きます。

生理痛と体重増加を同時に改善する生活習慣まとめ(後半編)

これまで紹介した内容を簡単にまとめると、 生理痛・体重増加・リバウンドの改善には、

1. 生理中は痛み軽減と温活に集中 2. 生理後は“痩せゴールデン期”で筋トレ開始 3. 排卵前はボディメイクに最適 4. 生理前は食欲コントロールとむくみ対策

つまり、 ひと月を“4つの時期”に分けて攻略すること これが女性ホルモンダイエット最大の鍵です。

Q&A(後半)

Q4. 生理中に食欲が落ちるのですが、それでも太りますか?

食欲が落ちても「水分を溜める作用」で体重が増えることはあります。 これは脂肪ではなく、水分ですね。 生理が終われば戻るので安心してください。

Q5. 生理前にどうしても甘いものを食べたくなります。どうすれば良い?

完全に我慢すると反動が大きいので、 “選んで食べる”のがおすすめです。 ・カカオ70%以上のチョコ ・小分け和菓子 ・プロテイン入りスイーツ など、血糖値が急上昇しないものが良いですね。

Q6. 生理前の暴食で自己嫌悪が止まりません

まず、ホルモンの影響だと理解すること。 心理学的にも「自己責任だと思うほど食欲が暴走する」傾向があります。 “できたことリスト”で自己肯定感を守るのが効果的です。

Q7. 生理痛が重いとダイエットしても痩せにくい?

はい。 血行不良・冷え・ストレスが重なり、代謝が落ちます。 まず温活と生活習慣の改善で痛みを軽くすることで、 痩せやすい体質に近づきます。

Q8. 生理前のむくみを1番早く取る方法は?

・カリウム(バナナ・キウイ・野菜)を摂る ・水分を十分に摂る ・塩分を減らす ・ぬるめのお風呂で温める この4つが最速です。

おわりに:女性ホルモンと仲良くなることが“リバウンドしない痩せ方”

女性の体は、ひと月に何度も揺れ動きます。 だからこそ、 「同じダイエットを毎日続ける」のはむしろ不自然です。

私が長年の失敗とリバウンドを繰り返して辿りついた答えは、 女性ホルモンの波に合わせて、“その日できる最適な選択”をする ということ。

この方法を徹底してから、私は人生で初めて ・リバウンドしない ・生理痛が軽い ・気分の浮き沈みも減る という体験をしました。

生理痛と体重増加はセットで起こることが多いですが、 逆に言えば両方まとめて改善できるということです。

そして何より、 「生理前の自分を責めなくなった」 これが私にとって最も大きな変化でした。

あなたも今日から、 “女性ホルモンに優しいダイエット” をぜひ取り入れてみてください。