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「またリバウンドした……」

この言葉、何度心の中でつぶやいてきたでしょうか。

ダイエットに挑戦しては失敗し、少し痩せては元に戻る。そのたびに「私ってダメだな」「やっぱり痩せられない体質なんだ」と自分を責め続けてきました。

私はダイエット専門家として、これまで多くの女性のサポートをしてきましたが、実は私自身が一番リバウンドを繰り返してきた人間です。

糖質制限、カロリー制限、断食、ジム通い、宅トレ、置き換えダイエット。雑誌やSNSで話題になったものは、ほぼすべて試しました。

確かに一時的には痩せます。でも、気づけばリバウンド。しかも前より太る。

「痩せたい」と思えば思うほど、結果が遠ざかっていく。

そんな地獄のループから抜け出すきっかけになったのが、睡眠改善ダイエットでした。

なぜ「睡眠改善ダイエット」は誤解されやすいのか

「寝るだけで痩せるなんて怪しい」

正直、私も最初はそう思っていました。

世の中のダイエット情報は、とにかく即効性重視です。

  • 〇日で−5kg
  • これを食べるだけ
  • 運動なしで痩せる

そんな中で「まずはしっかり寝ましょう」と言われても、地味すぎて信じられないですよね。

でも、ここに大きな落とし穴があります。

睡眠改善ダイエットは「痩せる方法」ではなく、「リバウンドしない体を作る方法」なのです。

一時的に痩せるダイエットが失敗する理由

これまでの私は、「どうやって痩せるか」ばかり考えていました。

でも、本当に考えるべきだったのは、

「なぜ太り続けているのか」「なぜ戻ってしまうのか」

睡眠不足の状態では、体も心も常に非常事態。

  • 食欲が暴走する
  • 甘いものが止まらない
  • 判断力が落ちる
  • 自己嫌悪が強まる

この状態でどんなダイエットをしても、うまくいくはずがありません。

【赤裸々体験談】寝不足のまま痩せようとしていた頃の私

当時の私の睡眠時間は、平均5〜6時間。

仕事が終わってからスマホを見て、SNSで「痩せた報告」を眺めては落ち込む。

「あの人は成功してるのに、私は……」

自己嫌悪でいっぱいになり、気づけば深夜1時、2時。

翌朝は疲れた顔で起き、

  • コーヒーで無理やり覚醒
  • 甘いお菓子でエネルギー補給
  • 夕方にはドッと疲れが出る

夜になると、理性はほぼゼロ。

「今日も頑張ったし、ちょっとくらいいいよね」

その“ちょっと”が、気づけば大暴食。

食べた後は、罪悪感で眠れない。さらに寝不足。

今思えば、完全にリバウンドを量産する生活でした。

心理学的に見る「睡眠不足=痩せられない理由」

睡眠不足が続くと、脳の「前頭前野」という部分の働きが低下します。

ここは、

  • 我慢する力
  • 冷静な判断
  • 長期的な視点

を司る場所。

つまり、寝不足=自制心が弱くなる。

「わかっているのに食べてしまう」

「今日はやめようと思ったのに…」

これは性格の問題ではありません。

脳が正常に働いていないだけなのです。

「痩せたい人ほど眠れない」悪循環

皮肉なことに、「本気で痩せたい」と思う人ほど、眠れなくなります。

  • ダイエットの反省
  • 体型への不安
  • 将来への焦り

これらが頭の中をぐるぐる回り、布団に入っても眠れない。

結果、翌日はさらに暴食しやすくなる。

この悪循環を断ち切るために必要なのが、「考え方の転換」でした。

睡眠改善ダイエットで失敗しないための最重要マインド

私が一番伝えたいのは、これです。

睡眠は「ダイエットの準備」ではなく、「ダイエットそのもの」

多くの人は、

「痩せたらちゃんと寝よう」

と考えます。

でも、順番が逆。

ちゃんと寝られるようになった人から、痩せていく

この考え方に切り替えられるかどうかが、睡眠改善ダイエットの成功と失敗を分けます。

【Q&A】匿名相談で多かった質問(前編)

Q1. 睡眠改善ダイエットって、何もしなくていいんですか?

A. 「何もしない」のではなく、「無理なことをしない」ダイエットです。まずは睡眠を整えることで、自然と食欲や行動が変わります。

Q2. 眠る時間が取れない人はどうすれば?

A. 時間よりも「リズム」を優先してください。毎日同じ時間に布団に入るだけでも効果があります。

Q3. 睡眠を優先すると運動できなくなりませんか?

A. 問題ありません。寝不足での運動は、リバウンドとケガの原因になります。

睡眠改善ダイエットで「つまずく人」の共通点

睡眠改善ダイエットはシンプルですが、途中で挫折する人もいます。

その多くに共通しているのが、「完璧にやろうとすること」です。

私自身、最初は失敗しました。

「23時に寝るって決めたのに、今日は23時10分……もうダメだ」

「昨日夜更かししたから、今日はどうせ痩せない」

こんな思考に何度も陥りました。

でも、これはダイエット脳のクセ。

白か黒か、成功か失敗か、0か100かで考えてしまう。

睡眠改善ダイエットに必要なのは、60点主義です。

「できた日」を数える思考に変える

以前の私は、

  • できなかった日 → 反省
  • 守れなかった自分 → 自己嫌悪

これを繰り返していました。

でも、睡眠改善ダイエットでは、

「できた日」にフォーカスします。

週7日のうち、4日早く寝られたら合格。

完璧じゃなくていい。

この考え方が身についた瞬間、ダイエットが一気に楽になりました。

【赤裸々体験談】睡眠が整って初めて気づいた「本当の食欲」

睡眠を安定させて1か月ほど経った頃、ある違和感に気づきました。

「あれ?思ったよりお腹空いてない」

以前は、朝から何か食べたくて仕方なかったのに、

この頃は、

  • 朝食を無理に食べなくても平気
  • 甘いものへの執着が減った
  • 夜のドカ食い衝動がほぼ消えた

ここで初めて理解しました。

今までの食欲の大半は、「空腹」ではなく「寝不足」だったと。

眠いから食べる。

疲れているから甘いものが欲しい。

ストレス解消のために食べる。

これらは、本当の食欲ではありません。

睡眠が整うと、食事量を減らそうとしなくても、自然と適量になります。

これが、リバウンドしないダイエットの正体でした。

睡眠改善ダイエットで実践した具体的ルール7つ

1. 寝る時間を「早く」するより「固定」する

22時就寝を目指す必要はありません。まずは毎日同じ時間に布団に入ること。

2. 寝る前のスマホは「完全禁止」にしない

禁止するとストレスになります。私は「布団に入ったら見ない」だけを守りました。

3. 夜の反省会はしない

ダイエットの反省は朝に回す。夜は脳を休ませる時間です。

4. 寝る前に食べてしまった日も責めない

責めると交感神経が優位になり、さらに眠れなくなります。

5. 「眠れない日」があってもOKとする

睡眠は波があります。うまくいかない日があって当然。

6. 朝の光を最優先する

睡眠改善は夜より朝が大事。光を浴びることで体内時計がリセットされます。

7. 体重は毎日見ない

睡眠改善中は体重変動が緩やか。週1回で十分です。

睡眠改善ダイエットとリバウンドの決定的な違い

多くのダイエットは、

「今の生活を無理やり変える」

だから、元の生活に戻った瞬間、リバウンドします。

一方、睡眠改善ダイエットは、

「生活の土台を整える」

土台が変わると、

  • 食事の選択が変わる
  • 行動が変わる
  • 思考が変わる

その結果、体型が後から変わってくる。

だから、戻らない。

これが、私が何度もリバウンドしてきた末にたどり着いた答えです。

【Q&A】匿名相談で多かった質問(後編)

Q4. 睡眠改善だけで本当に痩せたい人は満足できますか?

A. 最初は物足りなく感じるかもしれません。でも、リバウンドしないという意味では最短ルートです。

Q5. 寝る時間がバラバラな仕事でも意味ありますか?

A. あります。「寝る前の行動」を固定してください。それだけで体は変わります。

Q6. 何度もリバウンドしてきて自信がありません

A. リバウンド経験が多い人ほど、睡眠改善ダイエットは向いています。失敗ではなく、体からのサインだっただけです。

Q7. いつ頃から体重は落ち始めますか?

A. 個人差はありますが、1〜2か月後に緩やかに変化する人が多いです。焦らないことが最大のコツです。

まとめ|痩せたいなら「戦う」のをやめよう

ダイエットは、戦いではありません。

我慢するものでも、追い込むものでもない。

特に、睡眠改善ダイエットは、

「自分を整えるダイエット」

これまでのように、

「もっと頑張らなきゃ」

「痩せない私はダメ」

そう思ってきた人ほど、睡眠改善から始めてほしい。

痩せたいなら、まず休む。

リバウンドを繰り返してきたなら、なおさら。

今日からできる最初の一歩は、

少し早く布団に入ること

それだけで、ダイエットの流れは確実に変わります。